動画コンテンツに字幕をつけることは、視聴者層の拡大、アクセシビリティの向上、SNSでのリーチ増加に不可欠です。しかし、手作業での字幕制作は非常に手間がかかります。1分の動画に字幕をつけるのに5〜10分かかるとも言われ、30分の動画なら2.5〜5時間の作業になります。
この記事では、AI文字起こしを活用して字幕ファイル(SRT/VTT)を自動生成する方法を解説します。
字幕ファイルの基礎知識
SRT形式とは
SRT(SubRip Text)は、最も広く使われている字幕ファイル形式です。YouTube、Premiere Pro、DaVinci Resolveなど、ほとんどの動画プラットフォームや編集ソフトが対応しています。
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こんにちは、今日のテーマは
AI文字起こしについてです。
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まずは基本的な仕組みから
説明していきましょう。
VTT形式とは
VTT(WebVTT)は、Web標準の字幕形式です。HTMLの<video>タグと直接連携でき、Webサイト上の動画に字幕を表示する場合に適しています。
WEBVTT
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こんにちは、今日のテーマは
AI文字起こしについてです。
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まずは基本的な仕組みから
説明していきましょう。
SRTとVTTの使い分け
| 用途 | 推奨形式 |
|---|---|
| YouTube / 動画編集ソフト | SRT |
| Webサイト上の動画 | VTT |
| 汎用的に使いたい | SRT(VTTへの変換も容易) |
AI文字起こしで字幕を自動生成する方法
方法1: Whisperコマンドラインで生成
OpenAI Whisperはコマンドラインから直接SRT/VTTファイルを出力できます。
# SRT形式で字幕を生成
whisper video.mp4 --model large-v3-turbo --language ja --output_format srt
# VTT形式で字幕を生成
whisper video.mp4 --model large-v3-turbo --language ja --output_format vtt
方法2: GUIツールで生成
コマンドライン操作が不要なGUIツールを使えば、動画ファイルをドラッグ&ドロップするだけで字幕ファイルを生成できます。WhisperAppでは、文字起こし後にSRT/VTT形式でエクスポートが可能です。
方法3: faster-whisperで高速生成
処理速度を重視する場合は、faster-whisperを使うとオリジナルのWhisperより最大4倍高速に字幕を生成できます。
字幕の品質を上げるコツ
1. 適切なモデルサイズを選ぶ
字幕の品質は文字起こしの精度に直結します。large-v3-turbo または large-v3 モデルの使用をおすすめします。
2. タイムスタンプの調整
AIが生成した字幕は、タイミングがわずかにずれることがあります。動画編集ソフトで微調整するか、WhisperAppのタイムスタンプ編集機能を使って修正できます。
3. 1行の文字数に注意
字幕が長すぎると画面を圧迫します。一般的な目安:
- 日本語: 1行あたり20文字以内
- 英語: 1行あたり42文字以内
- 表示時間: 1つの字幕につき1〜7秒
4. 固有名詞の確認
AI文字起こしは固有名詞(人名、製品名、専門用語)を誤認識しやすい傾向があります。生成後に必ず確認・修正を行いましょう。
動画プラットフォーム別の字幕アップロード方法
YouTube
- YouTube Studioにログイン
- 対象の動画を選択 → 「字幕」タブ
- 「字幕を追加」→「ファイルをアップロード」
- SRTファイルを選択してアップロード
Vimeo
- 動画の設定画面を開く
- 「字幕」セクションで「ファイルをアップロード」
- SRTまたはVTTファイルを選択
自社サイトの動画
HTML5の<video>タグと<track>タグを使って字幕を表示:
<video controls>
<source src="video.mp4" type="video/mp4">
<track src="subtitles.vtt" kind="subtitles" srclang="ja" label="日本語" default>
<track src="subtitles-en.vtt" kind="subtitles" srclang="en" label="English">
</video>
多言語字幕の作成
グローバルに動画を配信する場合、多言語字幕が必要です。Whisperは99言語に対応しているため、翻訳用の元テキストとしても優秀です。
多言語字幕のワークフロー:
- 元言語で字幕を自動生成(SRT形式)
- LLMで他言語に翻訳
- 翻訳後のテキストをSRT形式で保存
- 各言語の字幕ファイルを動画にアップロード
WhisperAppのLLM統合機能を使えば、文字起こし→翻訳の流れをアプリ内で完結できます。
まとめ
AI文字起こしを活用すれば、手作業で数時間かかっていた字幕制作を数分に短縮できます。
SRT/VTTファイルの自動生成は、YouTube投稿者、動画クリエイター、企業の動画制作チームにとって大きな業務効率化につながります。精度の高いモデルを選び、生成後の確認を行うことで、プロフェッショナルな品質の字幕を効率的に制作できます。



